ブラックジャック。
何故かふいに読みたくなるこの漫画。
本棚に置いてある本を見つけると、手に取ってしまう。そして読みだすと一冊読み終えてしまう。
今、手元には二冊ほどしかないが、高校生のころに全てを繰り返し読んでたので、内容はほとんど覚えている。
タイトルだけを見ても大体思い出すし、そうでなくとも1ぺージ目を見ただけでもう結末まで分かってる状態。
それでも読みたくなるのが不思議。
医師に憧れがあったりするわけでもないし、むしろああいった手術などの描写はどちらかと言えば苦手なほう。
まぁブラックジャックは医学的な面よりも、人間ドラマの面の方が強いと思っている。
間違いなくそれが何度も読みたくなる理由だろう。
今更説明不要だろうが、念のために。。
天才的な腕を持つ無免許医師のブラックジャックが様々な患者と向き合う内容を基本、一話完結で描いた作品。
基本的に難しい手術を依頼されることが多いので、高額な費用を請求することが多い。
しかしブラックジャックをよく知っている人なら、この行為に悪意を持つことは少ないと思う。
何故なら彼は命の価値を知っているから。
だからこそ、それを払うまでの覚悟があるのかを問いたいのも大きいんだと思う。
全員が大金持ち相手ではなく、大体が一般人のケースが多い。それでも大金を請求する。
かといって時には手術費用が千円になったり、全てが終わってから「餞別だ」と手術費をそのまま返すこともある。
そう、実はめちゃくちゃ優しい人。
もし単に高額請求するだけの無免許医だったら、ここまで人気も出なかっただろうし、私も読まなかったと思う。
ある時、無実の罪で捕まってしまったが、たまたま知り合いになった人の証言で助かったブラックジャック。
その後、その恩人が重篤な状態になったと知るや、あらゆる手段とお金を使ってその人の元に行き、命を助ける。
一命を取り留めた恩人が「なぜ私にこんなにつくしてくれるんです?」と聞くと一言。
おたがいさまでさぁ。あなたに助けられたときは、もっとうれしかった。
受けた恩は絶対忘れない。
ブラックジャックの見所はこの最後のページの一言にあると言っても過言ではない。
内容的にモヤッとするというか、気分が悪い展開も時にはある。しかしその思いを大抵、ブラックジャックが代弁、もしくは行動で表してくれるのが気持ち良いんだ。
父を殺した少年が警察から逃亡している際、飛び降り自殺を図り、危篤状態になるも、警察の依頼で手術をして一命を取り留める。
しかしその後の裁判で、死刑が確定するという無慈悲な判決が言い渡されると、
死刑にするために助けたんじゃない!
なぜあのまま死なせてやれなかった!!
と法廷で憤慨するも退廷を促される。
最後のページ。残念ながら銃殺される少年。しかし最後に「裁判のとき、どなってくれた人にありがとうと伝えてください」と言い残す。
冷酷な人では決してない。命を大事にする暖かい人物。
だから何度も読みたくなる。むしろ今の時代だからこそ、読み返したくなるんだと思う。
ちょっと今の時代は冷たいように感じる。
人が冷たいんじゃない。とりまくシステムというか環境がそうさせてるんだと思う。
SNS、コンプライアンス、、、何かに見張られてるような世界では、ふいの行動にも躊躇してしまう状態になってる。
もっと身軽に生きれたら、人はもう一度温かくなれるはず。
その思いをブラックジャックから勝手にもらっているから、読み返したくなるんだろう。
皆もたまには言ってみてほしい。
アッチョンブリケ!!
と。
未だに意味は分からないけどね。
今日はこの辺で。
ではでは~
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