雨の中での以心伝心




雨の仕事終わり。
それからいつもより渋滞で運転時間が長くなり、視界も悪い帰りの運転が待っている。
目の前でひっきりなしに動くワイパーは、まるで自分の身体の一部のように感じ、ご苦労様とねぎらいたくなる。

そんな中、帰宅しても我が家の場合、後ひと踏ん張りが必要だ。
夢々の散歩だ。

彼女は高貴なレディなので、家でトイレをしない。「寝床で用を足すなんて、はしたない!!」って思ってるのだろうか。もしくは「私が外派なのはアナタの運動不足を解消させるためよ!!」とも思ってるのかもしれない。

ともあれ散歩に行かないと。
そこに雨だろうが、疲労だろうが、何がたちはだかろうが行かないと。
さもなくば「カーペットに粗相をするぞ」という物言わぬ脅迫染みた最悪の展開が待っているからだ。

やめて、人質は解放してください。

それは私も夢々も望まない。
犬と暮らしてる人なら分かるであろう粗相を発見したあの瞬間の気持ち。
怒りとか悲しみというのはなく、ハハハッとただただ笑える。直後にシミュレーションする未来に対する絶望と疲労。すさまじく堪える。

でも隣を見たら「ごめんなさい・・」って書いてそうな申し訳ない顔した犬がいる。
こっちこそ、ごめんよ。。我慢させて。。。
という未来予想図しかないのだ。





なので散歩に出発だ。

しかし不安はあまりない。
何故なら二人は以心伝心だから。

私も夢々も雨の散歩を望まない。濡れなくないし、冷たいから早く帰りたいから。
帰るために必要な2つのカギは、互いに確認せずとも認識し合ってる。
ゆえに早々と、







さなカギをゲット!

いいぞ、さすが我が愛犬。なんてお利口なんだ。

お互い通じ合え、お互い利害が一致してるんだ。私たちに怖いものは何もないぞ。ドンドン行こう。







む。足取りが早くなった。
これは・・・・来たのか?







そのずん胴のような背中を見せ、小刻みにステップを踏むということは、、、







ボス部屋のきなカギ💩だ!

私の脳内ではゼルダの宝箱開封時の効果音が流れてた。デデデデ~ン♪
やったぜ!これで脱出できるぞ。
リレミト!!






帰宅後は勝利のハグと同じ意味を持つ、ウィニングタオルで体を拭いて終了。
戦いは終わったのだ。

さぁ、共に行こうぞ・・・
楽園という名の「こたつ」へ。

その後、共に戦った二人は満面の笑みを浮かべながら寝落ちしてしまったとさ。


今日はこの辺で。
ではでは~

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