昨日、昼からぶっ通しで、
を読破した。
以前、「変な家」を読んだときに味わった恐怖の感動?が余りにも楽しく、そのままコチラを購入していたのだが、読むタイミングを逃して積んでしまっていたのだ。
帯にも書かれてる通り、大ヒットしているので今更説明不要だが念のために。
人気ウェブライターでもあり、ユーチューバーでもある雨穴(うけつ)氏が刊行した二冊目の作品。
知らない人はまずYouTubeの動画を一本でも見ていただければ、大体どんな人か分からないけど、つかめると思う。
(合ってる表現だと思います)
覆面を被った本人も大概だが、それ以上に扱う話がとっても「不気味」な内容ばかりで大変興味深い。
※私は恐怖系はそんなに得意ではないが、この人の作品やYouTubeは大好きである。
「怖い」と「不気味」は違う。
両方とも「恐怖」という意味では同じなのかもしれない人間の感情の一部。
しかし私の中では、全然違うと思っている。
怖い、という感情には「危険」という言葉がくっついている。それは自分の中で明確な理由があるからだろう。
それまでの経験などを踏まえて、自分の中で鳴らされる警鐘のようなものではないだろうか。
例えば私は高所恐怖症なので、高い所は怖いと思ったり、、
高速な車がぶつかると、どうなるか知っているから、対向車がもの凄いスピードですれ違うと、怖くなったり、、
その先の結果がある程度、予想出来る恐怖が「怖い」だと思う。
一方、不気味、という感情には「何となく」という言葉がくっついている。それは自分の中で上手く説明出来ない感覚的なナニカがあるからだろう。
それまでの経験などを踏まえて、一般的にちょっとズレている状態などに対して抱くことが多い。
例えば山道を歩いてるとき、急に白いスーツの人とすれ違ったりした時や、、
めちゃくちゃ晴れてるのに、雨傘をさしてる集団とすれ違った時など、、、
こう書くとそれはそれで「怖い」のだが、違いとしてその先が予想しにくい。
そして二つの感情が最も異なるのが、その後の反応。
怖い、ということは避けたいと思う。
だって予測できる危険な恐怖だから。
しかし不気味、ということは予測しにくいゆえに何故かを知りたい、という不思議な探求心が湧いてくる。
前置きが長くなったが、この「変な絵」は怖いと不気味が見事に混ざり合った作品だと思う。
そしてその比率は不気味要素が強いので、読み進めいたという意識が止められない。
恐怖も感じつつ、知りたいと思わせてくれる。
また一冊目の「変な家」でもそうだったが、言葉だけではなく、絵を元にするミステリーという点が印象的だ。
読み手のイメージに委ねるのではなく、いくつかの決められた世界を用意してくれるので、想像がとてもしやすい。
つまり恐怖の想像も簡単に出来てしまうので、これがまたより一層、不気味さを助長するのだ。
今作は中盤の擬音も中々。
ネタバレなので書かないが、個人的にはあの数行を全て目で追ってしまい、後悔した。
ああいう場面はとっても苦手なので。
私は決して読むスピードが速いわけでは無いし、一気に読む行為は疲れるのであんまり好まないが、この人の本は一気読みしてしまう。
止められないから。
なのでもし今後、読んでみようと思う方がいるならば、ある程度時間がある時に読み始めた方が良いと思う。
散々、恐怖感を煽ったように書いたが、これだけは書いておきます。
めちゃくちゃ面白い本です!!
今日はこの辺で。
ではでは~
コメント